スパット台船

当社が保有するスパット台船(YK-50H:Captain1号)は、油圧機構により4本の支柱を軸にボーリング作業床(兼フロート)を昇降させ、最大水深15mまでの海域、および湖沼、河川域等のボーリング調査で活躍しています。
特に、海上調査では、海上までの曳航や設置、海底地形への対応、気象の変化に伴う素早い対応力が求められますが、当社のスパット台船は迅速かつ安全で能率のよいボーリング作業スペースを確保します。


写真.1 宮城県石巻港 福貴浦漁港防波堤の地盤調査で活躍するスパット台船(水深-13.5m)


上記写真は東日本大震災により被災を受けた福貴浦漁港内において、防波堤復旧工事に伴い、設計・施工の基礎資料を得るべく海上ボーリングを行っている様子です。
調査は海底までの水深7~13.5mの海上ボーリングで、試錐に併行して標準貫入試験や孔内水平載荷試験等の原位置試験を行うとともに,乱れの少ない試料を採取して室内土質試験を実施しました。
調査地は不陸に富んだ海底地形を有しており、中~後期ジュラ紀の堆積岩(海成層)を被覆して溺れ谷埋没性の軟弱粘性土層が比較的厚く堆積しているため,防波堤の構造形式を決定する上で、成層構成や軟弱粘性土層の強度定数の評価が重要となります。



写真.2 港湾施設の被災状況

漁港を波浪や高潮から守る防波堤や護岸は津波の被害を受け倒壊し、あわせて内陸部も約1m程度の沈下を生じているため、潮位が上がると家屋や道路近くまで海水が押し寄せます。



写真.3 陸の孤島

スパット台船を組立てたヤード(エプロン)も満潮時には水没するため、作業時間の制約があり作業は難航しました。
また、道路部も満潮時には1m程度水侵するために文字通り陸の孤島となりました。



写真.4 スパット台船組立て状況(厳しい条件の中、水際での組立て作業が続く)



写真.5 フロート係留~スパット取付け状況



写真.6 スパット台船曳航段階