みなさまの身近なところにある道路や橋、私たちはそれらの基礎部分を含めて、調査・測量・設計する会社としてインフラ整備に取り組んで参りました。また、市民・住民のみなさまのために、私たちシビルエンジニアが経済社会の中でどの様な役割を担い、お役に立っていけるのかを考え続けております。具体的取り組みとして、港湾・河川・道路・橋梁等の施設整備や頻発する自然災害への対応、また東日本大震災直後に仙台市に東北支店を開設し、東北の復興支援に取り組んで参りました。
私自身はこれまで45年間、設計の一技術者として業務に携わって参りました。私が設計者として育ってきた時代に先輩から叩き込まれたのは『社会や人のために尽くす』とはどういうことかを考え、行動する精神でした。これは当時勤務していたゼネコンでの話ですが、私を含めまだ若い設計者たちが現場に行くと、副社長自ら足場板を肩に担ぎ、私たちの前に足場を渡してくれるのです。このように『社会や人のために尽くすこと』を体現するような先輩方が私の周りにはたくさんおられました。その経験が、”現在の私”と”弊社の在り方”として掲げている理念の礎になっています。
この想いを常に社員と共有することで、引き継がれた意志が私たちの未来の活躍の場において、各々の素晴らしい能力として花開いてくれることを願っています。
これからの時代は、さらに発達した技術やAIの進化、最新情報がこれまでより早い速度で設計に取り入れられてくると思います。それらを踏まえて、現在、技術力向上のために大学との共同研究や講習会への参加等に積極的に取り組んでいます。しかし、私たちが相手にしているのは地球そのものです。環境や地形など同じ様に見えても1件毎に全く異なる現場で、最適な構造物を設計するには自己の技術力とクリエイティブマインドが要求されます。我が社の社名にある”基礎”には『考える基礎』、『仕事の技術力につながる基礎』、『地質調査の意味での基礎』、そして、最終的に一番大事なのは”人間としてどう生きるか”という『人としての在り方の基礎』、これらの想いを込めております。この想いをしっかりと心にとどめ、さらに社会貢献に邁進して参ります。
道路や橋はひとつ完成すれば、50年にも100年にも渡って使い続けられます。またそれらのインフラは種の区別なく、勿論人を区別することなく、誰をも分け隔てることなく全てのものを通します。本当に世の中の役に立つとはそういうことだと私は考えて参りました。
私どもはシビルエンジニアとして、未来の市民のみなさまに誇れる役立つものを残していける設計者であり続けたいと願っています。
株式会社 基礎建設コンサルタント
中木 一文 - Kazufumi Nakagi -