測量は、公共インフラの計画・設計・施工になくてはならない重要な業務です。
伝統的なレベルやトータルステーションを用いた測量はもとより、近年は、準天頂衛星や人工衛星等の測位インフラを活用した測量や、群小型無人航空機(UAV)やマルチビーム測深機等、陸上・水中問わず広範囲の3次元地形情報を短時間で取得できる技術が普及しつつあるほか、これら3次元地形情報を応用し、公共事業の計画、設計、施工、維持管理の一連のプロセスの生産性を向上させるi-constructionの取り組みが進められており、新技術を活用した測量の需要が急速に高まっています。
こうした現状を踏まえ、弊社で実施してきた測量業務について紹介します。
サイドスキャンソナーを活用した河口地形測量
音波を横方向に発射し、水底で反射した音波の位相差から対象物の位置を求めるサイドスキャンソナーは、河口干潟周辺のような水深が極めて浅い水域でも作業が可能であり、計測幅が広く取れるため、現場作業時間の削減が可能です。
取得した地形データは、河口部を横断する橋梁の設計や、橋梁建設に伴う流況変化が及ぼす河口地形や生態系への影響評価に役立てられています。
UAV写真測量による点群データの取得
UAVにより大量に撮影した画像データを基に現地の地形情報を解析し、面的な地形データを取得するUAV測量は、現地の状況をデジタルデータとして精緻に記録でき、計画変更や作業漏れにより再測量が必要になった場合でも、現場に再び出向くことなく現地の状況や地形の確認が可能です。
UAV測量は、危険箇所や民地等の立入制限のある箇所でも、飛行許可さえ取得すれば、短期間で地形情報を取得できるため、生産性向上にも役立っています。